朔くんに迫られるんですが




「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」



とにかく、謝れば何とかなるだろうと、後退りしながら何度も小声で謝って逃げた。




どうか餌食にされませんように…。


七夕まで生き残っていたら、短冊にこの願いを書こう。





教室に着いて正面の時計を見れば、あと三分。何とか遅刻せずに済んだ。





私の席には親友二人が集合している。





「尚、遅い!」


「初日に遅刻はクズだよ」




待ち構えていた親友二人にぼやかれたけど、間に合ったからセーフってことで。




「でも同じクラスになれたから、許す」


「…あざっす」


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