朔くんに迫られるんですが





今は一人じゃなくても、家に帰って部屋に入れば一人なのに、不思議と読める気がして、ホラーの棚を探した。




いつもは通らない棚。


受付から一番遠い、部屋の隅に作られたホラーコーナー。




背表紙の文字だけでもう怖いし、やっぱり読むのをやめようかと思ったけど、手は意に反して伸びる。



あ、やばい。棚の一番上に気になる本があって取りたいのに、高すぎて届かない。



踏み台を使うにも、踏み台が置かれている場所が遠くて、持ってくるにも面倒だし。


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