迷路の先には君がいた

「芙蓉、嫉妬してくれたのか。ああ、可愛いな」

「鷹也なんて大嫌い」

「心配するな、俺にはもう芙蓉だけだ。それに彼女達とは決別してきた」

「でも、他にも大勢待ち伏せしてる。言わなかったけど、私マンションで何度も見てるの」

 芙蓉は出社前の鷹也がマンション下で女性達に待ち伏せされているのを何度か目にしていた。

「ごめんな。全部断ってるから大丈夫だ、俺には芙蓉だけだ。I only love you」

 鷹也は耳元で芙蓉にささやいた。彼女は真っ赤になった。

 
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