迷路の先には君がいた

「じゃあ、さっきのことを頼んだぞ。急いで頼む」

「はい、お任せください」

 佐々木は頭を深く下げて部屋を出て行った。

 鷹也は長い間伏せていたチェストの上にある写真立てを起こした。

 そこには鷹也と芙蓉が並んでいるまぶしい笑顔の写真が入っていた。

「さてと……芙蓉、待ってろよ」

 彼は小さな声で言った。
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