迷路の先には君がいた

「芙蓉の好きなスカイツリーが見える部屋。お前に無視されたのに、俺はこんな部屋を選んだ」

「鷹也……」

「俺は一時期お前を失って自暴自棄になった。もっと早くお前のことを探せばよかったが、怖くてできなかった。お前が俺を本当に嫌って出て行ったのかもしれないと考えていたからだ」

「ごめんなさい。あなたに迷惑をかけたくなかった」

「金の迷惑をかけてもらった方がどれほど楽だったかしれないよ」

「鷹也……」

「お前は……俺と離れて平気だったのか?」
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