迷路の先には君がいた

「ほんとに?」

 芙蓉は手を合わせて下から鷹也を見上げ、瞳を輝かせた。鷹也は彼女の可愛さに目を覆った。

「鷹也?どうしたの?」

「はあ……俺はやっぱり……病気かも」

「え?どこか痛いの?病院行く?」

「芙蓉病という重い病だ。四年前からかかっていたが最近はさらにひどくなった。お前のそんな顔を見ると昼間なのに色々耐えられない」

「……」

「平日だし、行きたがっていたレストランへ行ってみようか」
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