同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました
 いや、またクラス会があれば会うかな。

 10年後くらい?

 ハレー彗星よりは周期短いな、と思いながら、めぐるは田中と別れ、階段を上る。

 部屋の中に入り、窓を開けるとひんやりとした川辺の匂いが風とともに吹きつけてくる。

 うん。
 夏の終わりにこれは気持ちいいな。

 ……冬はどうなるんだろうな。

 住み始めたばかりだからわからないな、と思いながら、めぐるは開けた窓のところに腰かける。

 川を眺めていると、街灯に照らし出された水色の橋を田中が渡っていくのが見えた。




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