同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました
「同じクラスのちょっといいなと思っている女の子が、電車で、よその学校のイケメンと楽しげに話しているのを見たんだ。

 でも、俺は吊り革を握って耐えた。

 そうだ。
 俺は彼女にモテてなくとも。

 俺の姉貴は世界から認められた女だっ。
 どんな女子もイチコロのスイーツが作れるとっ。

 今ここに、自作のスイーツを手にした姉貴が現れたら。
 彼女もあんな男は置いて、フラフラと俺と姉貴のところに来るに違いない。

 偉大な姉のおかげで、心に余裕ができた俺は、彼女ともいい感じに話せるようになったんだ」

「それ、いつの話?
 その彼女とは、今、どうなってんの?」

「……いい感じに話せてる」

「……何年、いい感じに話せてるだけなの?」

「田中さんと、ただ地蔵を縛りに行くお前に言われたくない。
 ところで、なに作ってるんだ?」
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