同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました
 


 青空のもと行われる対局を見ながら、雄嵩が言う。

「なにこの、チャラい人VSチャラい人みたいな戦い……」

 だが、久門は強かった。

 久門は苦手だと言ってはいたが、そこそこいいとこ行くのではないかと思っていたのだが。

 意外にも健はボロ負けしてしまった。

 久門は勝利に酔って調子に乗る。

「はははは。
 舐めてくれちゃ困るよっ、健っ。

 僕はねっ、こう見えても強いんだっ。

 竜王と名人には遠く及ばないけどねっ」

「……自分で認めた」
と苦笑いして、雄嵩が呟いていた。
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