同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました
そんなメニューはありません
「二人はお知り合いなんですか?」
知り合いじゃなかったら、同じ車に乗ってないだろうよ、と思いながら、田中は若林とめぐるのあとについて階段を上がっていた。
「ああ、もしかして、あれですか?
スランプな天才同士、なにか語り合ってたとか?」
スランプな天才!?
こいつ、なんの天才なんだっ?
少なくとも運転技術じゃなさそうだし。
食堂や和菓子屋のカリスマ店員でもなさそうだが。
っていうか、いきなり本人たちにそう言って斬り込んでくるとは、相変わらず、すごいな、若林っ。
悪い意味でっ、と田中は思っていた。