同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました
「めぐる先生のおばあさまの食堂のチャーハンも好きなんですよねー」

「ありがとうございます。
 ま、うち、中華の店ではないんですけどね」
と苦笑いしながら、めぐるは言う。

 そこから、若林の職場近くにある、店全体に油と調味料が染みたような町中華の店の話になった。

 めぐるは身を乗り出し、師匠と碁を打ってるおじいさんもその話に聞き入っている。

 もう諦めて、お茶を飲んでいると、ふいに若林がこちらを向いて訊いてきた。

「ときに、田中先生、めぐる先生のスランプの原因、なんだと思われます?
 めぐる先生にもわからないみたいなんですけど」

 いやだから、唐突すぎるしっ。

 こいつが何者なのかも知らないしっ。

 そんな繊細な問題……

 繊細な……
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