同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました
 めぐるは、そんな無神経な問いかけを気にすることもなく、今、若林に聞いた町中華の店の名前を師匠にもらった紙にメモしている。

 ……とりあえず、繊細な理由により、スランプになっているわけではなさそうだ。

 だが、それを言うのも失礼なので、

「他人のスランプの原因などわかりませんが。
 スランプを脱却したいのなら、なにか気分転換でもしてみたらいいんじゃないですかね?」
と自分自身に対して思っていることを言ってみる。

「気分転換?」
とめぐるが顔を上げてこちらを見た。





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