同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました
 

「気分転換って、なにしたらいいんですかね?」

 めぐるはまっすぐに自分を見て訊いてくる。

「……いや、思いついてたら、まず、自分でやってみてるから」

「そうですよね……」

「なにかあったら教えてくれ」

 了解です、と言われる。

 なんという頼りない答えっ、と我ながら頭を抱えてしまう。

 そのとき、めぐるが持っているポールペンを見て、若林が言った。

「あ、めぐる先生、まだそのボールペン使ってるんですね」
< 64 / 521 >

この作品をシェア

pagetop