運命に従ってみた
「ねぇ、真矢ちゃん」


私の肩に寄りかかり肩に頭を乗せると


「香ちゃんから聞いた」


香ちゃん…あぁ、ママだ。


「何を?」


「かなえが嫌がらせしてるって」


「別に嫌がらせじゃ…」


「ごめんね?」


お酒を飲みながら

私の肩に頭を置き、そうつぶやく渉に


「渉が何で謝るの」


笑ってそう言う私に


「真矢ちゃん、大好きだからね」


優しく抱き締めてくれる。


「うん、私も大好きだよ」


お酒の力ってやっぱりすごいと思う。


こんな事絶対言えないもん…


朝から仕事の渉は、それから1時間ほどで帰って行ってしまったけど

それを言うためだけに

わざわざ来てくれたんだと思うと

何だか、泣けてきてしまった。

不安になってしまった自分が恥ずかしい。


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