運命に従ってみた
「そうなんだよね、真矢ちゃんと暮らせるなんて
贅沢すぎだよね」


お主、論点がズレております…


「私の家電、処分してもいいね…」


もう笑うしかない。


結局、私が持ってきたものと言えば

洋服とテレビと観葉植物と調理道具ぐらいだ。


おかげで、2回車で運ぶだけで引っ越しは終わり


夕方には、落ち着いて2人で食事をしている。


「真矢ちゃん、仕事続けるの?」

「うん?」

「浮気しないでね」


何を言い出すかと思えば…


「逆に、浮気しないでね」


頬杖をつきながらそう微笑み返すと


「真矢ちゃんがほんとにペットだったら良かったのに…」


何て恐ろしい事を言うのだろう。

でも、恋は盲目なんだよね。


「渉がペットだったら繋いでおけるのに」


正真正銘のバカップルだ。
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