運命に従ってみた
扉を開けた瞬間に飛び込んできたのは


「いらっしゃいませー」


との声と、元カレである
りょうの姿であり


案内された座席に座るものの

「真矢ちゃん?」


渉に心配されるほどのテンションの下がり方だ。


「こちら、お造りでございます」

「こちら、ハイボールでございます」


店員の担当でも決まってんのかってくらい
元カレがくるわけで…


「真矢ちゃん、あの店員さん知り合い?」


さすがに気まずい雰囲気を察した渉が

そんな事を聞いてきた。


「あー…うん、実は…」


話すべきなのか、別に過去の事だし…

なんて自分の中の葛藤があったのは事実で

自分が隠されてたら嫌かもしれない。

なんて思いで渉に、りょうと付き合っていた期間の事や

急に追い出されてしまった事を話した。
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