運命に従ってみた
「学生時代の事って美化されてるのかもー」

「たしかに分かる分かる
さっきの金髪の子さー、私すごいケンカして口もきかないまま卒業したのに
いかにも仲良かったオーラだしてきたけど
いやいや、ケンカしたままじゃんって笑いがでそうになったもん」

美化されてしまうのか、大人になりつつあるから
昔の事は水に流そうとなるのかは分からないけど


成人式というこの場は

みんなこんな仲良かったんだなぁ…

なんて錯覚してしまうほどだ。


「あっ!真矢ごめん
高校の時の同級生んとこ行ってきてもいい?」


「うん、いいよー
その辺ウロウロしとくから
また連絡してくれたら」


「30分くらいで戻るから」


「うん」


うれしそうに高校時代の友達の所に走っていく真美を見ながら


私もさりげなく、あの人物を探している。


結構歩き回ってるはずなんだけど
全然、それらしき人がいない。


というか…高校が同じだった人達が見当たらない


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