運命に従ってみた
「真矢ちゃんってお酒は飲める?」

「あ、はい」

「普段、何飲むの?」

「家では、焼酎の水割りとか…」

「え!?焼酎!?やばっ、すごいね」

「いえ、でもそんな量的には飲まないかも」

「全然いい!経済的!」


…経済的?頭にハテナが回る私に


「私、ビールしか飲めないから
高くつくのよね。あはははは」


可愛い笑顔を浮かべ
そんな事を言いながら笑っている。

「不定期なんだけど、あと1人スタッフがいるから、そのうち顔を合わせる事があるかも?」


「普段は、ママさん1人でされてるんですか?」


「うん?だから募集して
来たのが真矢ちゃん」


「あ…」


思わず固まってしまう私に


「そんな緊張しなくていいよー
合わないなーと思ったら、無理しなくて
辞めますって言えば
翌日払いの給料だから取りに来てくれればいいし」


可愛い笑顔でそんな事を言うけれど

冷静に考えたら

優しいのか、冷たいのかよく分からない…
< 47 / 135 >

この作品をシェア

pagetop