運命に従ってみた
と、思ったら


「俺の彼女に何してんの?」


2人の頭の上から
ひょこっと顔を出す渉の姿がある。


こういう時、背が高いって便利だなぁ…


なんてそんな呑気なこと考えてる場合でもなく


2人は驚くように上を見ると振り返った。


「かなえちゃーん、久しぶりだねぇ。
こんなとこで何してんのぉ?」


笑顔が怖いんですけど…



「べ、別に何もしてないじゃん。
うざいし。リエ行こ」


2人がカウンター席に戻って行くのを見ながら


「真矢ちゃん、大丈夫?」

私の頭に手を乗せ

覗き込むように私の顔を見ている。


「あ、はい。ビックリしちゃって…はは…」


どっちかと言うと

渉のあの怖い笑顔と言い方に
ビックリしたんだけど。

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