運命に従ってみた
そんな幸せな時間は当然ながら
あっという間に過ぎていくわけで


「また、明日仕事終わったら電話するね」


玄関先でそう言われ
思わず少し泣きそうになる。


「うん、またね」

「またね」

そう言いながら軽くキスをすると

そのまま玄関を出て行ってしまった。


人間ってこんな急激に人の事を好きになれるんだ

急激にこんな寂しくなるんだ


人を好きになるのが

こんな苦しい事すら忘れていた。

< 95 / 135 >

この作品をシェア

pagetop