愛されることを知らない私は、御曹司様と出会い溺愛される
「陽月?どうかした?」

「あ……すみません。少し考え事をしていただけで、なんでもありません」

「そう?なんでもないようには見えないけど」

そう言って、奏吾さんに一歩近づく。

「っ……!」

「でも、陽月が簡単に人を頼らない性格なのは知ってるからどうしようか」

すると、さらに奏吾さんが私にジリジリと近づき、私を壁際まで追い詰めた。


「あ、あの……!近いです……!奏吾さん!」


「これくらいで大袈裟だね。俺はもっと陽月に近づきたいのに」


奏吾さんが真っ赤になっている私の顔に触れようとしたが、顔に触れる寸前で手を止めた。

代わりに私と目を合わせると、さらに顔を近づける。

私は恥ずかしくて、目を逸らそうとした。
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