愛されることを知らない私は、御曹司様と出会い溺愛される
「目を逸らさないで、陽月」

「っ……!」


「やっと陽月に近づけたんだ。俺とちゃんと向き合って。俺と目を合わせて」


拒否することの出来ないような懇願《こんがん》に、私はゆっくりと奏吾さんの目を見つめる。


「これからも陽月はきっと俺を頼りたがらない。でも、覚えておいて」

「こうやって目を合わせて俺に『助けて』って言えば、いつでも陽月を助けるよ」

「ねぇ、陽月。だから、俺に甘えて?」


恥ずかしさが限界に達した私は、奏吾さんを軽く押して、奏吾さんの近くから逃げ出す。
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