愛されることを知らない私は、御曹司様と出会い溺愛される
「深井さんに案内役押し付けたの間違いだったんじゃない?」

「確かに……」


部署の女性社員が悔しそうにしていると、日野下さんが私に視線を向ける。


「今から変わって貰えばいいんじゃない?ねぇ、深井さん」


「え……?」


急にそんなことを言われても無理に決まっている。

しかし、日野下さんは私の目の前までやって来る。


「勿論いいよね?」


日野下さんの言葉に、私は上手く返答出来ない。

このままじゃダメなのに。

どうして私は変われないの?

その時、後ろから誰かがやって来た音がした。



「何してるの?」



私が振り向くと、奏吾さんが日野下さん達に厳しい眼差しを向けながら立っている。
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