愛されることを知らない私は、御曹司様と出会い溺愛される
奏吾さんは誰もいない応接室に私を連れていくと、私と目を合わせる。


「俺が彼女達をもっと注意してもいいけど、陽月はきっとそれを許してくれないだろうね」


奏吾さんは私の性格を本当によく分かっている。

私が小さく頷くと、奏吾さんは少しだけ悲しそうに微笑んだ。


「陽月はいつ俺の助けを必要としてくれるの?」


「っ!……助けなんて要らない……私は大丈夫です」


その瞬間、奏吾さんが私の腕を引っ張り、私を抱きしめた。
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