愛されることを知らない私は、御曹司様と出会い溺愛される
反撃開始と甘すぎる予約
実家につくと、菜々がお母様の方へ向かい、笑顔で話しかける。


「お母様、ただいま!ショッピングモールに行ったら、お姉ちゃんに会ったから連れてきちゃった!」

「ほら、前にお母様に準備して貰った縁談、私の都合が悪くてお姉ちゃんに代わって貰ったでしょ?」

「だから、縁談相手にも謝りたくて……!」


菜々はそう言いながら、お母様の腕に引っ付いている。

相変わらず、菜々は甘え上手で可愛らしい。

お母様はすぐに私に視線を向ける。


「久しぶりね、陽月」


「お久しぶりです……」


震えた声でそう言った私を見て、お母様が小さくため息をついたのが分かった。
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