愛されることを知らない私は、御曹司様と出会い溺愛される
「菜々のことは嫌いじゃない。でも、好きでもないわ」


その言葉を聞いた瞬間、菜々は怒りが爆発したようだった。



「っ!!お姉ちゃんのくせに、何様なの!?」



その瞬間、菜々は手を上げた。




叩かれるっ……!




そう思って、私は目をギュッと瞑《つぶ》った。




しかし、何秒経っても、痛みは訪れない。

そっと目を開けると、私の前で菜々の手を掴んでいる奏吾さんが立っている。
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