愛されることを知らない私は、御曹司様と出会い溺愛される
「『これ以上、陽月を傷つけたら許さない』と言っただろう?」


菜々は真っ赤な顔で、奏吾さんを睨んでいる。

しかし、お母様の視線に気づき、すぐに悲しそうな顔をする。


「……ごめんなさい。お姉ちゃんに好きじゃないって言われて、悲しかったの」


菜々はすぐに私にも視線を向ける。


「お姉ちゃんも、ごめんなさい」


お母様の方を見ると、お母様は当たり前に私が許すと思っている。

許さなくてはいけないの……?

それが正しいの?

自分でも分からない感情で、私は何も言えなくなる。
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