11本の薔薇を君に贈る
でも、いまは面影なんていっさいなくただ、侵入者の静粛にきたという感じだった。

顔立ちが整っているのでよりいっそう冷たさが際立つ。

このまま、死ぬのもある意味本望かもな、そう思ってしまう。

向けられている銃口はなんなくわたしの頭を吹き飛ばすだろう、痛いのはいやだなー
でも、最愛の人に殺してもらえるなら嬉しいな

もはや、わたしも狂いだしているんだろうなと
頭に少しだけ残っていた冷静な部分が判断する。


最期に好きな人の顔をじっくり見て死ぬか
そう思い、目の前の男を捉える。

艶のある髪、スっとした鼻筋、なんの光も宿っていない瞳、右耳で揺れるピアス
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