Keyless☆Night 一晩だけでいいから、泊めて?
❖❖❖❖❖
ガチャッと、玄関扉が内側から開かれて。
中から、とびきり極上スマイルの美形男性が出てきた。
「初めまして。本郷……叶絵さん?
雅貴がお世話になってます。雅貴の父です」
───え?
いやいやいや……私、いま、聞き間違えたよね? 『父』じゃなくて、『兄』だよね?
想像していたより若いというか……これ、年の離れたお兄さんで通用するヤツじゃん。
「あ、あのっ、こちらこそ、お世話になってます。本日はお招きいただき、ありがとうございます。
……こちら、お口に合うとよろしいのですが」
『雅貴パパ』の衝撃に、ワンテンポずれながらも菓子折りを手提げ袋から取り出す。
お父様は少し恐縮されたように受け取ったあと、私たちを中へうながした。
「お気遣い、ありがとうございます。どうぞ、お入りください。
───まいさん、お見えになったよ」
……ん? 『まいさん』?
思わず、雅貴くんを見上げたら、めずらしく失笑をもらした彼が私に耳打ちした。
「母のことです」
「あっ、……そういうこと?」
うわ、雅貴くんちはお父様がお母様のこと、名前で呼ぶんだ。へー。
身近にそういう夫婦いないし、ウチの両親なんか「パパママ」で呼び合ってるから、なんか新鮮だな。
ガチャッと、玄関扉が内側から開かれて。
中から、とびきり極上スマイルの美形男性が出てきた。
「初めまして。本郷……叶絵さん?
雅貴がお世話になってます。雅貴の父です」
───え?
いやいやいや……私、いま、聞き間違えたよね? 『父』じゃなくて、『兄』だよね?
想像していたより若いというか……これ、年の離れたお兄さんで通用するヤツじゃん。
「あ、あのっ、こちらこそ、お世話になってます。本日はお招きいただき、ありがとうございます。
……こちら、お口に合うとよろしいのですが」
『雅貴パパ』の衝撃に、ワンテンポずれながらも菓子折りを手提げ袋から取り出す。
お父様は少し恐縮されたように受け取ったあと、私たちを中へうながした。
「お気遣い、ありがとうございます。どうぞ、お入りください。
───まいさん、お見えになったよ」
……ん? 『まいさん』?
思わず、雅貴くんを見上げたら、めずらしく失笑をもらした彼が私に耳打ちした。
「母のことです」
「あっ、……そういうこと?」
うわ、雅貴くんちはお父様がお母様のこと、名前で呼ぶんだ。へー。
身近にそういう夫婦いないし、ウチの両親なんか「パパママ」で呼び合ってるから、なんか新鮮だな。