幼なじみの天才外科医に囚われたら、溺愛甘々生活が始まりました
もしかしたらこの後のデートプランを考えていたかもしれないのに。と思うと、悲しくて徐々に視界が歪んでくる。


「ごめん。違うんだ」


しばらくの沈黙の後、翔くんが口を開いた。そして近くのパーキングに車を停車させた彼は、私の顔を見つめてくる。

いや。だけど、『違う』って、なにが違うのだろう。


「真衣があまりにも可愛いから、その……他の人に見せたくなくて」
「えっ……!?」

「ダサいよな、俺」


耳まで真っ赤にしながら、翔くんが言う。

まさか、翔くんがそんなことを言ってくれるなんて思ってなかった。自分から進めてきたシフォンワンピースなのに、『他人に見られたくない』と言う彼がなんだかおかしい。


「真衣、俺のマンションに来ない?」
「はっ?」

「俺、本当に真衣を誰にも渡したくないんだ」


翔くんの衝撃発言に、体温が一気に上昇していくのがわかった。

それってつまり。
翔くんは、私のことが好きってこと?

嘘……。信じられない。


「真衣のことが好きすぎて、車の中で告白してしまうくらい余裕ないよ、俺」


そう言いながら、翔くんは私の頬に手を添える。

心臓が口から飛び出してしまいそうなくらいドキドキしているけれど、すごく嬉しい。
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