幼なじみの天才外科医に囚われたら、溺愛甘々生活が始まりました
枝豆を咀嚼しながらそう言った浜岡。結果論としてはそれが1番正解のような気がして、浜岡に相談したのが間違いだったと後悔。

どちらにせよ、花束は購入予定だが。


「役に立ったろ? 俺のアドバイス」
「いや、まったく。お前の自慢話で頭痛がしただけだな」


「おいおい……」と突っ込みを入れる浜岡だが、こんなバカな話しが出来るのも彼だからこそだ。

それから仕事のことについても少し語り合ったあと、俺たちは居酒屋を出た。

明日は久しぶりに1日休み。さっそく、花束と婚約指輪の下見にでも出掛けよう。そんなことを考えながら、マンションへと向かった。


* * *

「よし。準備万端」


真っ白なバラのブーケ。中央には、真っ赤なバラでハートが型取られているローズブーケは、浜岡に教えてもらった『フラワーショップ さくら』でオーダーしたもの。

そして、真衣が好きだと言っていたブランドの婚約指輪は、白い小さな箱の中でキラキラと輝きを放っている。

ゴールデンウィーク明けのとある平日の真昼間。当直明けで仕事を終え12時頃にマンションに帰宅した俺は、真衣の帰りを待っていた。

とはいえ、真衣はまだ仕事中。帰宅時間は18時頃だろう。彼女が帰宅するまでの間、少し寝ておいた方がいいかもしれない。
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