幼なじみの天才外科医に囚われたら、溺愛甘々生活が始まりました
「真衣、体調は?」
「今日は平気。心配かけてごめんね」


やっぱり、一時的なものだった。昨日たくさん寝たからかもしれないけれど、朝は普通だった。

熱もないし、いつも通り動けそうだから、仕事にも行けそうだ。


「無理してないか?」
「大丈夫。ほら、朝ごはん食べよう」


テーブルの上に目玉焼きとウインナープレート、ご飯とお味噌汁を並べると、席についた。

いつも通りに支度を進める私のことを翔くんはまだ心配そうな表情を浮かべていたけれど、顔を洗って歯を磨き、朝食を食べ始める。

今日は午前中は外来、午後からオペはないけれど、今夜は当直の彼。夜は、私1人で過ごすことになる。だからこそ、心配しているのかもしれない。


「真衣、一応耳鼻科受診して?」
「え? あ、めまいは耳鼻科だもんね。外来終わったタイミングで受診しようかな」

「うん、俺もその方が安心」


朝食を済ませて出勤の準備を進めながら、翔くんは私のことを抱きしめた。

一緒に住むとき、日々忙しい翔くんを支えると決めた私だけど、支える側も体調管理はしっかりしなければいけない。自分の体調管理も出来ていないのに、他人の体調管理が出来るわけがない。


「じゃあ、また外来でな」
「うん! 行ってらっしゃい」
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