幼なじみの天才外科医に囚われたら、溺愛甘々生活が始まりました
商社にいたときに告白され付き合ったこともあったけれど、半年経っても相手に気持ちが向かず別れた。
やっぱり、好きでもない人と付き合うのはダメだったようだ。
「はぁ、終わった。帰ろう」
デスクや備品の消毒を済ませ、手を洗う。
7診すべてのドアの鍵が閉まっているかを確認すると、私は外科外来の受付へと戻った。すると、目の前で人の気配を感じる。
「真衣」
不意に名前を呼ばれて顔を上げると、紺色のスクラブ姿の翔くんが立っていた。
「真衣、いつもこんな時間までいるのか? もう18時前だぞ」
「はい。白石さん、先に帰ってしまうので」
ここは職場。誰がいるかわからない場所では、敬語は崩さない。
「そうか。電子カルテってまだ使える? 医局の電子カルテ、いつも誰か使ってて」
「あ、でしたらここの受付のを使ってください。診察室のは、すべてシャットダウンしたので」
「ありがとう」と言って受付の椅子に腰掛けた翔くんは、すぐに電子カルテにログインすると入力を始める。今日の施行した手術記録でも記載しているのだろう。
「すぐ終わらせるから、もう少し」
横で翔くんの仕事ぶりを見ていた私に気が付いたのか、彼は電子カルテから目を離さずにそう言った。
やっぱり、好きでもない人と付き合うのはダメだったようだ。
「はぁ、終わった。帰ろう」
デスクや備品の消毒を済ませ、手を洗う。
7診すべてのドアの鍵が閉まっているかを確認すると、私は外科外来の受付へと戻った。すると、目の前で人の気配を感じる。
「真衣」
不意に名前を呼ばれて顔を上げると、紺色のスクラブ姿の翔くんが立っていた。
「真衣、いつもこんな時間までいるのか? もう18時前だぞ」
「はい。白石さん、先に帰ってしまうので」
ここは職場。誰がいるかわからない場所では、敬語は崩さない。
「そうか。電子カルテってまだ使える? 医局の電子カルテ、いつも誰か使ってて」
「あ、でしたらここの受付のを使ってください。診察室のは、すべてシャットダウンしたので」
「ありがとう」と言って受付の椅子に腰掛けた翔くんは、すぐに電子カルテにログインすると入力を始める。今日の施行した手術記録でも記載しているのだろう。
「すぐ終わらせるから、もう少し」
横で翔くんの仕事ぶりを見ていた私に気が付いたのか、彼は電子カルテから目を離さずにそう言った。