【超短編】これが恋なのだと




やっと分かった。この、言葉にできない虚しさは、【恋】なのだと。



とっくに、亜希が好きだった。私は。


好きだという気持ちに向き合わず、適当に過ごした。


最低だったのだ。



目をつぶれば、亜希の優しい笑顔や、温かい声が脳裏から離れない。



胸が、こんなにも痛い。





学校帰り、空がオレンジ色に染められていた。


頬をさわった指先を見て、私は思った。
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