続》キミに…Kiss
「お願い…もう少しだけ、こうしててもいい?」
「…………」
───ゴロゴロ…
鳴り止むことを知らない雷に、さらに激しい風の音まで聞こえはじめた。
怖くてたまらないのに久し振りに感じた陸の胸の中が、とっても温かくて安心する。
魔法みたいに陸が側にいてくれると、恐怖が消え去っていく。
“ずっと…こうしていたい”
“陸から…離れたくない”
脳からそんな声が聞こえて
もう片方の手で陸のシャツを力強く掴んだ。