続》キミに…Kiss

「お願い…もう少しだけ、こうしててもいい?」


「…………」



───ゴロゴロ…



鳴り止むことを知らない雷に、さらに激しい風の音まで聞こえはじめた。


怖くてたまらないのに久し振りに感じた陸の胸の中が、とっても温かくて安心する。


魔法みたいに陸が側にいてくれると、恐怖が消え去っていく。



“ずっと…こうしていたい”


“陸から…離れたくない”



脳からそんな声が聞こえて


もう片方の手で陸のシャツを力強く掴んだ。
< 136 / 190 >

この作品をシェア

pagetop