続》キミに…Kiss

「まさか、お前あのことを言い出すつもりじゃないだろうな」


「そうだよ。あの大雨の日、あたしを……」


「わあ!?いきなりなにを言い出すつもりだよ。いいから、ヒナはもう喋んなっ!!」


頬をいつになく火山のように真っ赤にさせているパパが、ママの口を封じこめるように手で押さえた。


その行動にママが苦しそうにもがきはじめる。


「……!?」


けど、今日のママは強かった。


押さえられた手をバカ力で離すと、パパをキッと睨んで最終宣告をする。


「早く陸くんに言って!じゃないと…2人にダイちゃんがあたしにしたことを全部喋っちゃうから」


「だぁーっ!!ヒナ、黙れ!くそ。わかった。言えばいいんだろ」
< 171 / 190 >

この作品をシェア

pagetop