続》キミに…Kiss

『朝からなにやってんだよ?早く降りて、メシ食べねぇと遅れっぞ』


『その前に、ちょっとだけ…ねっ?』


大きな丸い瞳がこっちをしっかりと捕え


『今だったら絶対見つかんないよ。パパ、下で新聞をじっくり読んでるし……』


と言って、俺の前にスーッと立ったと思ったら静かに瞼を閉じた──・・・


『はっ!?お前 なにしてんだよ』


『いいから早くっ!!』


気がつけば、すぐ目の前で少しカールがかった長いまつ毛が微かに揺れている。


それに目を奪われた。


そらから、キュッと閉じたツヤのあるピンク色の小さな唇。


そして、愛理が俺に向けて小さな顔を上げた。



『ねぇ、キスして?』

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