続》キミに…Kiss
「……おう」
「じゃ、約束のキスでもしとく?」
「はっ!?」
「ここなら誰にも見つかんないしっ!」
「ババカなこと、言うなってっ!」
俺たちが毎日近道として使ってる、この道は朝でも人通りが少ない。
それをわかってんのか…愛理はすでに瞼を閉じていた。
「陸……早く」
この展開、まるで今朝の夢の続きのように思える。
夢の中では、確か愛理が俺にキスしてきたんだけど、俺を誘ってるのは同じことで──・・・
細い肩に自分の手を置き、約3週間ぶりに俺は愛理にキスをしようとした。
────だけど…
「……やっぱりできねぇよ」
「えっ」