続》キミに…Kiss
・感じる視線

【 陸:side 】


すっかり日が暮れて…その帰り道。


「ヘヘッ」


「なに笑ってんだよ」


「ちょっとね!」


今朝の出来事を忘れているのか、なにやら不気味な笑みを見せている愛理。



『やっぱりできねぇ……』



俺が言ったことを気にしてるのかと思ってたけど、気のせいだったみたいだな。


練習中もコートにほとんど姿が見えなかったから、絶対に愛理の様子がおかしいんじゃないか?って思ってたんだけど…まっいっか。


「で、なんでお前はそんなにご機嫌なわけ?」


「えぇっ!?なんでわかるの?」


こっちこそお前がビックリしてる意味がわかんねぇよ。


「……はぁ」


てか、今更ながら…わかりやすぎるヤツ。
< 76 / 190 >

この作品をシェア

pagetop