続》キミに…Kiss
・感じる視線
【 陸:side 】
すっかり日が暮れて…その帰り道。
「ヘヘッ」
「なに笑ってんだよ」
「ちょっとね!」
今朝の出来事を忘れているのか、なにやら不気味な笑みを見せている愛理。
『やっぱりできねぇ……』
俺が言ったことを気にしてるのかと思ってたけど、気のせいだったみたいだな。
練習中もコートにほとんど姿が見えなかったから、絶対に愛理の様子がおかしいんじゃないか?って思ってたんだけど…まっいっか。
「で、なんでお前はそんなにご機嫌なわけ?」
「えぇっ!?なんでわかるの?」
こっちこそお前がビックリしてる意味がわかんねぇよ。
「……はぁ」
てか、今更ながら…わかりやすぎるヤツ。