続》キミに…Kiss

やっぱり目が合うと、すぐにパッと目を逸らされる。


けど、なにかを言いたそうな……。


そんな瞳でこっちをずっと見ていたんだ。


それから練習を終え、まるで競い合うかのように俺と龍二はユニフォームから制服に着替えた。


「じゃ、オレは先に帰るわ!早く行ってやんねぇと、愛理ちゃんが待ってんじゃね?」


「つか、いつも待たされてるのは…むしろ俺の方だし」


「ハハッ。愛理ちゃんに無反応だったお前が、そんなに優しくなるなんて思ってもなかったよ」


「うっせぇ。早く帰れ」


「じゃあな!」


結局、2人ほぼ同時に着替えを終了し、龍二が先に部室から出て行った。


「俺も行くか。って…アレ?龍二がくだんねぇこと言うから、バッシュ、体育館に忘れちまったじゃねぇか」


 ♪ ~ ♪ ~


急いで体育館へ戻ろうとした…俺のポケットの中でケータイが鳴った。
< 85 / 190 >

この作品をシェア

pagetop