続》キミに…Kiss
「……え」
「なんかあったのか?」
頭の上で聞こえる陸の心配そうな声。
陸はいつもどうりでいられるんだね?
あたしはヘンにもなるよ……。
あんな場面を目にしたら、フツーでいられるがわけない。
「ねぇ陸、なんか用事でもあったの?今日、着替えるのが遅かったね」
「……別に。ただ龍二と喋ってただけだし…」
なんでウソをつくの?
あたし、見てたんだよ…全部。
「……陸」
お願いだから正直に言ってよ。
でも弱虫な心が邪魔をして、その一言が言えない。
あたしがさっき見たモノをお願いだから、全部…正直に話して欲しい。
この前、あたしが言った…
『もう隠しごとはヤダよ』
って言葉。陸はちゃんと覚えてくれてるよね?