夜の帝王の一途な愛

第十章 過酷な運命

「良かった、あゆみがオオカミに喰われる所だったよ」
彼は私の涙を拭いながら微笑み、優しくキスをしてくれた。
嬉しい、このままの状態が続いてほしいと願った、しかし神様は私に過酷な運命を背負わせたのである。


第十章　過酷な運命

加々美社長は何故私が元旦那を愛しているのに、彼の側にいるのか不思議だった。
そして麻生凌について調べ始めた、ついに私の元旦那つまり私が愛しているのが麻生凌と突き止めたのである。
私はフラワーショップでの勤務を続けた。
彼のマンションから朝送って貰い、帰りはタクシーを使いマンションに戻ると言う生活を続けた。
ある日加々美社長が彼のホストクラブに現れた。
「今日は客として酒を呑みに来た、高いボトルを入れるよ」
「ありがとうございます」
「ドンペリ頂きました」
彼は店に響き渡る程の声で伝えた。
「僕が君を指名出来るのかな？」
「もちろんです、そのかわり指名料高いですよ」
「構わない、話がある」