夜の帝王の一途な愛
「だって社長のあゆみさんを見る目は、こっちが恥ずかしくなるくらい潤んでいますよ」
「そんな事ないよ」
「じゃあ、俺があゆみさんを抱いてもいいですか」
「絶対駄目だ、指一本触れるな」
「ほら、やっぱり社長が愛している女はあゆみさんだ」
「?、サンキューな、もうあゆみを手放さないよ」
彼は心に誓った。
彼は急に私の事が心配になり、スマホを手に取り電話をかけた。
七時半を回っていたので、タクシーでマンションに向かっている頃と思ったのだが、私が電話に出ない状況がさらに彼を焦らせた。
彼は「?、悪い、あゆみを探してくる、店頼む」
そう言って店を後にした。
フラワーショップ閉店の時間に、加々美社長は私を迎えに来た。
「あゆみさん、もう閉店の時間だよね？」
「加々美社長、どうされたのですか？」
「話があってちょっと付き合ってほしいと思って」
この間の事もあるし、ちょっと躊躇していると「この間はすまなかった、ちょっと話すだけだから・・・」と車のドアを開けた。
< 127 / 207 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop