夜の帝王の一途な愛
私はちょっとだけならと加々美社長の車に乗った
その頃私宛に彼が電話をくれたのだが、気づかずに私のスマホは不在になった。
しばらく車を走らせると、到着したのは加々美社長のマンションだった。
さすがにまずいよ、どうしよう。
「あのう、どこか食事出来る所とかどうですか」
「部屋が嫌なら車の中ならいい?」
「手短にお願いします」
「彼の戸籍謄本と診断書を彼に渡した」
「えっ?どう言う事ですか」
「あゆみさんが愛している元ご主人は彼だよね」
「違います」
「もう誤魔化さなくてもいいよ、驚いたよ、しかも認知機能障害であゆみさんの記憶がないなんて・・・」
「あのう、彼に渡したって・・・」
「彼も驚いていた、前回のように君を苦しめる事は出来ないから、また別れを考えていると言っていたよ」
えっ?ちょっと何がどうなっているのか、私の頭の中はパニック状態になった。
「どうして彼に見せたのですか?」
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