夜の帝王の一途な愛
「紹介してください」
「わかった」
俺はヒカルに連絡を取った。
「麻生さん、どうしたんですか?」
「あゆみが妊娠したんだ」
「おめでとうございます、良かったですね」
「ああ」
「それから、花屋で働いてくれてる友梨ちゃん覚えてるか」
「お、覚えていますよ、お嬢様だって言う子ですよね」
「お前が好きだってよ」
「えっ?」
ヒカルは狼狽えた態度で、しどろもどろになった。
「ヒカル、友梨ちゃんに惚れただろ」
「そんな事ないですよ、手を出すなって言ったのは麻生さんですよ」
「それは友梨ちゃんとは遊ぶなって事だよ」
「俺は遊びで女と付き合った事はないですから」
俺はニヤッと口角を上げた。
「お前今彼女いないよな」
「いないです」
「お客さんと寝てねえよな?」
「そんな事してないですよ、麻生さんがするなって言ったんじゃないですか」
「そうだったな、友梨ちゃんとデートしてみるか」
ヒカルは戸惑っている様子だった。