夜の帝王の一途な愛
すごく積極的だとは思っていたが、俺は友梨ちゃんの行動に驚いた。

「友梨です、麻生さんから番号受け取りました、もしもし?寝てましたか?この番号私のスマホの番号なんで登録しておいてくださいね、また連絡します」

友梨ちゃんはスマホを切った。

「なんか寝ていたみたいです」

時計を見ると、朝の六時だった。

仕事から戻って眠りについたばかりの時間だ。

「麻生さん、今日も頑張りましょう」

「そうだな」

友梨ちゃんはあゆみとは真逆の性格だなと思い、思わず笑みが溢れた。

ヒカルにはお似合いかもしれないと思った。

あゆみの妊婦生活は順調に進んでいた。

つわりが酷く、横になっている日が多くなった。

「あゆみ、ただいま、大丈夫か」

俺は店から戻るとあゆみの寝室を覗いて声をかけた。

「凌、お帰りなさい、お疲れ様でした」

「友梨ちゃん、今日も頑張ってくれていたぞ」

「そうですか、今度何かの形でお礼をしたいです」

「そうだな、ボーナスでも出すか」


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