夜の帝王の一途な愛
「いや、だって……」

俺は店の奥に入っていくと、仲間は皆口を揃えて「どうしたんですか」と言ってきた。

その頃、ヒカルはあゆみに連絡していた。

「ヒカルです、麻生さんが今、店に来たんですが、認知機能障害が出たんですか」
「私もびっくりしてるの、私の記憶がないみたいなの」

「俺のことはわかっているんですけど」

「そう、私と知り合う前まで記憶が遡ったのかしら」

「とりあえず、麻生さんは店にいますんで」

「ありがとうね」

ヒカルはスマホを切った。

ヒカルが凌の元に戻ってくると、凌が小声で尋ねてきた。

「おい、今朝、俺の部屋に女がいて、しかも妊婦なんだ、お前知ってるか」

「麻生さんの奥さんですよ」

俺は驚きの表情を見せた。


「それじゃあ、腹の中の子供は俺の子か」

「そうです」

「早く帰ってくれって言っちまった」

「それはひどいですよ、早く帰ってあげてください」

「いや、仕事放って行けるか」

その時、ヒカルが俺の今の状況を説明した。

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