夜の帝王の一途な愛
「そうか、それは良かった」

あゆみは自分もこんなに簡単に誘えれば、いいのにと自分の力の無さに情けなくなった。
「ご馳走様でした」

「また、誘ってもいいかな」

あゆみは躊躇して、返事をしなかった。

次の日、花屋にいくと、友梨ちゃんが目を輝かせて、事の成り行きを聞いてきた。

「あゆみさん、どうでした?」

「加々美社長と食事した」

「はい?」

「凌は全く脈なし」

「部屋に入れてもらえましたか」

あゆみは首を横に振った。

「なんで加々美社長と食事したんですか」
「だって、断れなくて」

「もう、しょうがないですね、今度は麻生さんの店、ホストクラブへ行きましょう」

「無理だよ、行った事ないし、お酒飲めないし、麻生さん、全く脈なしだったんだよ、
本当に初めの頃私に一目惚れしてくれたのかな」

「とにかく、ホストクラブで指名すれば、ゆっくり二人で話出来ますから」

私はホストクラブへ向かった。

友梨ちゃんが、ヒカルくんに話しておいてくれた。

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