夜の帝王の一途な愛
「あゆみは酒に弱いんだから、薄めろって言ったろうが」

「すみません」

「俺はもう仕事上がる、タクシー呼んでくれ」

「どうするんですか」

「あゆみを送っていくんだよ、このままじゃ困るだろ」

「わかりました」

「アパートは前のところか」

「いえ、引っ越したって友梨ちゃんが言ってたんですが、聞いていなくて」

凌は仕方なく自分のマンションに連れて行った。

あゆみを抱き抱えて、ベッドに寝かせた。

凌はあゆみのおでこにキスを落とした。

何やってるんだ、俺は。

あゆみと別れる決意はどこに行ったんだよ。

私は朝、目が覚めると、ベッドに眠っていた。

ガバッと起き上がり、見慣れた部屋だった。

凌のマンションだ。

私、どうしちゃったんだろう。

頭、痛い。

ベッドの横にあるテーブルの上に薬がおいてあった。

メモには『起きたら薬を飲んでおいた方がいいぞ』と書いてあった。

その時、ドアがガチャっと開いた。

あゆみはベッドから起き上がり、リビングへ急いだ。

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