夜の帝王の一途な愛
「あの、子育ては途中で止めるわけにはいかないのですけど、大丈夫ですか」
「大丈夫だよ、ちゃんと最後まで」
そこまで言いかけて彼は一瞬黙った。
暫く沈黙が続いた、こんな感じ前にもあったような気がすると私は記憶を辿っていた。
以前もこんな沈黙が続いた事があったけど確か子供の話をした時だったと思い出した。
「いつ、病院行く?」
「もう少ししたら、妊娠検査薬で確認してから、陽性反応出たら病院へ行ってみようかなって思っています、ただ、その前に、麻生さんの気持ちを確認したくて、もし、妊娠していて望まない場合、止める事出来るから」
私は彼の答えを待った。
「止めない、一緒に育てようぜ」
「本当にいいのですか?」
私は何度も彼を問い詰めた。
「大丈夫だよ、俺を信じて」
彼は何度もそう言ってくれた。でもあの沈黙は何?どうしても気になり、手放しでは喜べない自分がいた。
 暫くして妊娠検査薬で陽性反応が出たため病院へ行く事にした。
彼も着いてきてくれる事になった。
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